第3回劇作家協会新人戯曲賞受賞作、14年ぶりの再演
北九州を拠点に全国で活動し、創立30周年を迎える飛ぶ劇場。劇作家協会新人戯曲賞を受賞した、彼らの初期代表作であり、出世作とも言える作品が2017年版として復活上演!『元々人間は海から来たことになっとりまして、死んだら、海に返さんばいけんとです。』とある葬儀の日。ひとつの家族が人間の生と死に向き合う物語。どうぞご期待ください。
作・演出
泊篤志
出演
桑島寿彦、内山ナオミ、木村健二、葉山太司、脇内圭介、中川裕可里、宇都宮誠弥、佐藤恵美香、太田克宜、文目卓弥、青木裕基、はまもとゆうか(大帝ポペ)
あらすじ
九州の棒ヶ削(ぼうがずり)に住む一族、麦山家の物語。祖母が亡くなった葬儀の日、祖母のご遺体が入った棺桶が部屋に運び込まれてくる。ご遺体に「魂」が宿って無いのでこのままでは葬儀を続けられないのだという。一族は祖母の魂を呼び戻すべく、棺桶を囲んでにぎやかに騒ぎ始める。果たして祖母の魂は戻って来るのだろうか、無事に葬儀は執り行えるのだろうか。その状況を猫に似た動物、カズクンがかなめ石のように鎮座し見つめていた。
泊篤志コメント
飛ぶ劇場という劇団がこの世に誕生して30年が経ちました。
その旗揚げ公演にお手伝いとして参加していた当時19歳だった私は49歳になってしまいました。
創立30周年の年にどういった演目をやろうかと考えた時に、まずは「これまでの飛ぶ劇場」を感じてもらえる演目を上演しようと思いました。演目は1997年、飛ぶ劇場10周年で上演され、翌年「第3回 劇作家協会新人戯曲賞」を受賞することになった、飛ぶ劇場の代表作の1つ、出世作でもある『生態系カズクン』です。今回14年ぶりの復活再演となります。
九州の片田舎、棒ヶ削(ぼうがずり)に生きる一家の、生と死をあっけらかんと描いたこの作品は、受賞作となった事もあり発表から数年間で何度も再演を重ね、全国8ヶ所で公演する機会にも恵まれました。
前回の上演から14年経ち、『カズクン』を知らない劇団員も増えました。観たことないお客さんも多くいることと思います。劇団員が歳を取ったので、歩調をあわせるように若干の書換えを、また20年前の戯曲ですから、多少は現代的なアレンジを施しての上演となる予定です。「飛ぶ劇場」初期の代表作、2017年verとしてどうぞお楽しみください。
お問い合わせ
飛ぶ劇場
TEL 080-3181-7559
備考
主催・企画・製作/飛ぶ劇場
提携/北九州芸術劇場